【映画】魔女がいっぱい「後味の微妙なハッピーエンド映画」(ネタバレあり)
はじめまして、ふかだです。
アン・ハサウェイ主演の「魔女がいっぱい」を見ました。
いつ見てもアン・ハサウェイ様は目が大きくてゴージャスで素敵。
★ざっくり紹介するなら
★ざっくりストーリー(※ネタバレあり)
主人公(語り手)の僕は、クリスマスの夜に交通事故で両親を亡くし、優しくて逞しいおばあちゃん(オクタヴィア・スペンサー、素敵)と暮らし始める。
ある日、雑貨屋さんでおかしな女性(魔女)に遭遇。
おばあちゃんに話すと、「それは魔女だ!小さい頃、友達のアリスも鶏にされた!逃げないと!」
この世界には、邪悪で醜い魔女たちが人間に紛れて暮らしている。魔女は子供が大嫌いで、子供たちを根絶するべく、大魔女と各地で集会を開いているらしいことが分かる。
魔女から逃れるために、僕とおばあちゃん、ネズミのデイジー(ペット)はしばし高級リゾートホテルに避難することに。
が、僕が忍び込んだホテルの会議室で、まさかの魔女の集会が開催される。
隠れて見てたら、先ほど友達になったばかりの食いしん坊がネズミにされる。
結局僕も見つかってしまい、大魔女に直々にネズミになる薬を投与され、ネズミになってしまう。
ペットのデイジーも、元は人間の女の子だったことが判明する。
部屋にいるおばあちゃんに合流し、ネズミ3匹&おばあちゃんvs魔女軍団の対決編へ。
(ここが結構ドキドキできて笑えておもしろい)
人間をネズミにする薬を逆に魔女たちに飲ませることに成功し、無事勝利を収める。
が、人間に戻る方法は終ぞ分からず、3人はネズミの体で生きていくことに。
最後は主人公(ネズミ)とおばあちゃんが、子供たちへ自身の体験を語り、魔女に気をつけろ!と啓発するところで終わり。
★感想
原作知らずに観に行った人は全員思うんじゃないだろうか。
人間に戻れないんか!!!
てか、運命受け入れるの早いな!!!!
そんなこんなで「世界観やストーリーは面白い。アン・ハサウェイのはっちゃけっぷりも楽しいし、全体的に明るいトーンで良い。でも……」って一抹のモヤモヤが残る作品だった。
私は映画を見ながら結末を想像していて、「ハッピーエンドであってほしい」という都合で「考えられる最善の落とし所」を想定し、当然のようにそこに着地するものだと思い込んでいる。大魔女を倒せば魔法が解けると思ってたし、メアリーはブロンドの可愛い女の子だと思ってた。
それをあっさりと、当然のように裏切られたのでモヤモヤが残ったし、ストーリーがちゃんと終わっていない感じがするのである。(正直、今もしている)
でもさ、「魔女を倒せば魔法が解ける」なんて提示されてないんだよね。。
「そのままネズミエンド」でも何の支障も違和感もないのである、本来。
この作品のベースにあるのは、「人生って何が起こるか分かんないし、コントロールもできないんすよ」「それが神のご意思ですし」っていう諦念というか達観なのだと思う。
もうネズミとして生きていくしかねぇなと覚悟を決め、「ネズミのまま頑張るよ。一緒に年を取って、一緒に死のう」と言う主人公への、おばあちゃんの
「運が良ければね」
という返しと表情にそれが凝縮されている。
そもそも、愛する家族と長く一緒に歳を取れること自体が偶然であり、幸せなことなのだと思わされる。明日、事故に遭うかもしれないし、病気になるかもしれないし、ネズミにされちゃうかもしれないし。。。
ネズミたちも、現実をなんやかんやで受け入れて楽しんでいるようなので、ハッピーエンドと言えばハッピーエンドに見えるのだけど……私としては、やっぱり、人間に戻ってほしかったなぁ…………と、この作品を思い出すごとに思うに違いない。